とある昼下がり、突然インターホンが鳴り響きました。
予定のないインターホンってなんでこんなに怖いんですか?
恐る恐るインターホンの受話器みたいなのを取ります。
私「はい…もしもし…」
※電話ではないのでもしもしは必要ないですが気が動転しています。
『こんにちは、警察です』
私「え…!?警察…!?」
『この辺りを巡回しておりまして。…少し、よろしいですか?』
私「は、はい…。(ガチャン)母よ、やばい、警察だ…」
母「また~(笑)ウソでしょ」
私「マジ…。行ってくるわ」
やましいことは何もないはずなんですが、警察は怖いです。冤罪かけられてしまう可能性も無きにしも非ずですし、気づかないうちになにかやらかしてしまっている可能性もあります。
ドクン…!ドクン…!
恐る恐るドアを開けると、そこには警察官の恰好をした警察官がいたのでした。(小泉構文)
警「こんにちは、駅前交番の者です」
私「は、はい…!(え、駅前!?駅前でやましいことはしてません…!)」
警「この辺りを巡回してまして、この辺りで何か事件や事故があった時にすぐにわかるようにここに住まわれている方のご連絡先などを聞いて回ってたんですけど、よろしいですか?」
私「!!!(み、身元が割れる…!!)」
警察官の方は慄く私の顔を見て何かを察知したのかこう言いました。
警「この団地はできたばっかりなのでまだ巡回きたことってないですよね?この団地に来られる前もこういったこと聞かれなかったですか?」
私「いえ…初めてです(ゴクリ)」
ウソをついてしまいました。前の家でもありました。
対応したのは母でしたが、警察官が来たと言った母に「ははっ、私をつかまえにきたのかな?」なんて定番のボケをかました記憶があります。
でもこの時の私はそんな小ボケを忘れて「初めてだ」と言ってしまいましたがもう時効でしょう(時効ってなくなったんでしたっけ?)
警「初めてなんですね。お名前と連絡先聞いて回ってたんですけど、お聞きしてもよろしいでしょうか?」
私は迷いました。
この人は果たして本物の警察官なのか?(ざわ…ざわ…)警察手帳出されてないし、かなり本格的なコスプレをした一般人の可能性も捨てきれない…。(ざわ…ざわ…)しかしここで断って本物の警察官だった場合、「何かやましいことでもあるんですか?」と問い詰められたら危ういいいいい。しっ、しかししかし!私は何もしていないのだから堂々としていてもいいのでは!?(ざわ…ざわ…)
私は…私はいったいどうすれば…!!
ええい!ままよ!!
私「かしこまりました」
かしこまってしまいました^^
まず世帯主である我が母の情報から与える。
なんというか、私なりの人身御供ですかね。世帯主なんで最初に教えるのが当たり前ですが、気持ち的には人身御供です。南無南無。
そして次に私。
警「いりこさんは今ご職業は…」
私「(無職って言うのもなぁ)…転職活動中、ですかね^^」
警「え~っと、つまりお仕事は今されて…?」
私「いません。(結局言わされんのかい!)」
警「ちなみにどんな感じで探されてます?」
私「(!?)そ、そうですね~…パートかなんかで事務系とかですかね~?」
警「事務ですか!実は警察署の事務、たしかまだ募集してたと思うんですよね~」
私「え!?そうなんですか?でも求人とかに載ってないですよね?」
警「警察署のホームページで募集してるんですよ」
私「そうなんですか!ちなみに警察署の事務ってどんな感じなんですか?」
警「僕も詳しくはわからないんですが、今募集してるのは確か〇〇部署だったり…」
なんとびっくり、リクルートされました^^まさかこんなところで求人にありつけるとは!!
どこまで書いていいかわからないんで書けませんが、少しお話聞かせていただきました^^
一瞬「警察官も募集してますよ^^」って言われたけど今からはさすがに無理だろ^^今知り合った女を警察官にさせようとすな^^
そんなこんなでやりとりは終わり、さよなら。
こんなに良くしてもらったのに未だ警察官のコスプレをした人かもしれないと思い、見送ったあと本当にパトカーで来たのか見ようと窓を開けたらもうすでにいなかったです。
え!?うちだけにきたの!?てっきり次はお隣さんかと思ったのに…。
もしかしたら昨日あたりに一度来て全棟回ったけどうちだけ留守だったのかもしれません。
それか本当に警察官のコスプレした人かもしれませんが、なんか無線で話声聞こえてたんで多分本当の警察官だったと思います。(どういう基準?)
リビングに戻ると母が「随分盛り上がってたね」と言ってきたので私はもしかしたら割とコミュ力高い方なのかもしれないと思いました。
そのあとすぐに警察署ホームページで求人探しましたが、事務系はなかったです。もう決まってしまったのかもしれませんね。残念。
はよ仕事探さな。
P.S
生年月日を聞かれた際、「3月15日生まれです」と言ったら「じゃあもう少しで誕生日ですね。おめでとうございます^^」って言ってくれました^^
やだ~!おめでとう1等賞なんですけどぉ~~^^
まさか初対面の警察官から誕生日祝われるとは思っていませんでした。
もうっ///私があなたを私という恋の牢屋に閉じ込めちゃうぞ☆
お粗末!!